「イナバウアー」
トリノ五輪女子フィギュアスケート金メダリスト荒川静香さんの得意技として、
氷上で上体をそらす姿が会場はおろか世界中を魅了しました。
この技は本来、上体をそらす必要はなく、
得点にも、およそ加味されることのない技なのだそうですね。
けれども、荒川さんは
「ただ滑るより、体をそらした方がきれいじゃないかな」
という思いで練習にはげんだ結果、
演技全体の評価として得点がのびるようになった…。
今このときをひたむきに生きる姿が人の心を動かし、人の心に残る。
花もしかり、人もしかり。
平成十八年四月の『寺だより』から 祥福寺住職合掌
|